概要
一般財団法人 日本海事協会(ClassNK)の「ウィンドファーム認証 陸上風力発電所編 2023年3月 ガイドライン」には、リモートセンシング機器による計測に関する具体的な指針が含まれています。
リモートセンシング機器による計測
観測マストとの相関確認:
リモートセンシング機器(例: 鉛直ライダー)による観測を行う際は、観測マストとの相関を確認する必要があります。可能な限り観測マストに近い位置に機器を設置することが望まれます。
ただし、観測マストと機器の離隔距離に関する一般的な閾値は定められておらず、周辺の状況に応じて適切に判断する必要があります。
観測高さ:
観測高さは、相関を確認する観測マストの風速計の高さと、計画風車のハブ高さを必須の観測高さとします。
その他の高さについては、10メートルごとを基準にローター面の上端付近まで適切に設定する必要があります。
データの相関確認:
観測マストと鉛直ライダー等のリモートセンシング機器のデータのタイムスタンプが一致していることを確認する必要があります。
観測データの相関が満足しない場合、地形の複雑度や使用する機器の観測方法による特性の影響について、気流解析結果等を用いて補正を行うことができます。
新型ドップラーライダーの必要性
近年の大型風力タービンの増加に伴い、ハブ高さが高くなり、ブレードも大型化しています。これにより、ドップラーライダーの観測高さが従来の12高度では不十分となり、新型ドップラーライダーでは24高度測定に切り替えています。新型ドップラーライダーは、より多くの高度での観測が可能であり、これにより風力発電所の効率と安全性の評価がより正確になります。この技術は、風力タービンの設計と運用の最適化に貢献し、風況データの精度向上を実現します。
具体的なガイドラインの詳細については、ClassNKの公式サイトや該当のガイドライン文書を参照してください。